彫助の創作印の取り組み-創作文字
文字を創作する習慣
文字には、基本形というものがあります。
印鑑(正確には印章)に使われる書体の
篆書体は神聖文字として印に長く使用されています。
お客様にとっては、読み難いことで、
馴染めないところもある書体でしょう。
文字を扱う以上職人としては修得が必須になります。
萬世福=ばんせいのふく
意味=いつの世までも尽きない幸福
如山。
この印影は、毎月行われる
神奈川県の印章研究会のために彫った印ですが、
最近は創作することを前提に
課題を彫る事にしています。
競技会を前提とすると、もっと無難な形にしますが、
創作を前提にしているため、より動きがある形に
工夫してあります。
公開することが前提になるため、
また、指導する側の立場であるので
自由気ままに彫る事はできませんし
試行錯誤の結果として、一定以上のレベルに彫る事が
求められます。
日本的な印章への取り組み
最近の考古学の新発見は、年代測定の進歩もあり
いろいろなことが明らかにされてきている。
歴史が表立って変わるのは、もう少し先になると思います。
写真は縄文の土偶で、縄文のビーナスと呼ばれています。
土偶制作の理由は諸説ありますが、
なんとなく縄文のビーナスを印にしたらどんな感じかなと
彫ってみました。
普段の認め印として使用しています。(サイズは10ミリ位)
これも、自由な発想で彫りましたが、
その後も、あーしたらどうだろう。こういうのも面白いと
考えを巡らすのも創作するという事に役立つように思います。