はん助奮闘記

こだわりの発掘

見えない所に道を創るということ

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苦境はチャンスかもしれない

印鑑職人には二つの能力が求められます。

印鑑を彫るということ、そして文字が書けるということです。

以前のように機械も文字フォントもない時代は

印鑑職人の天下だったと思います。

二流三流の腕でも商売はできた時代がありました。

今のように文字フォントを機械で彫る時代では、ある意味

印鑑職人は特徴を出せないと、生き残れない戦国時代です。

文字もそれなりに出来ている上に、荒彫りまでなら優秀です。

ただ、一番大切な仕上げ作業は出来ないということに加え

一番大切なオリジナル性に欠けるという大きな欠点があります。

この大きな欠点を隠して商売ができている時代に

印鑑職人は何ができるのでしょうか?

モラルの低下が招いたこと

今年のはじめに、日本年金機構の委託業者の『SAY企画』による、

再委託によって、中国への情報漏えいのニュースが報じられましたが、

入札の際、価格に重きを置いた弊害が現れた事件です。

前にも触れましたが、官庁の印鑑の入札でも安価な金額で

中国製の印鑑が彫られ、トラブルになったことがあったと聞いています。

中国製の文字フォントが使われていたため、彫り直ししたそうです。

(頂いた大臣賞の大臣の印鑑を見るたび残念でなりませんが)

共に安価第一で要求水準という縛りがない、モラルを欠いたことだと思います。

伝統的工芸品

山梨県の甲州手彫り印章が経済産業省から伝統的工芸品として指定

されたことは、印鑑の認知度をあげるためにとてもよいことです。

ただ、印鑑は山梨だけで彫られているのではないという問題があります。

他県でも多くの印鑑職人が存在しているため、特定の県に限定しているので

他県では、制度の恩恵を受けることが出来ていないという現状があります。

それでも道を創りたい

それでも道を創りたいと想うのはなぜ?

はんこ(印章)を彫るのが好きなんでしょうな…

商(あきない)は、経営理念や販売が車の両輪を支える一方ですが、

もの作りの情熱も一方で大切な部分だと信じています。

ただ、自己流がいいと言っているわではない

自己流というのは、時には独りよがりになってしまい、

本来守るべき基本から逸脱してしまう危険性もあります。

私の場合、我が強い方なので常に気をつけるようにはしています。

具体的には、今でも現役で競技会に参加すること、

そして、師に恥じない仕事をすること、

その上で、新しいことにチャレンジをしています。

今までにない、印鑑書体に向き合う努力をしています。

印鑑書体に限っても、一般的に6書体+1書体がありますが、

楷書体・行書体・草書体・隷書体・古印体・篆書体+印相体

どの書体でも現在は文字フォントが作られていますので、

独自性を出すためには、少しオリジナルを強調しないと

一般の方には区別しにくいでしょう。

舟月のオリジナル書体は、

流麗篆=小篆風印篆を独自に収めた書体ですし。小篆を使うこともある。

賢豪篆=印篆です。

和文篆は独特の理論構成で創作した書体ですが、

万畳篆=九畳篆をアレンジして創作しています。

独自の感性と理論で彫られるハンコは、私にしか彫れないんです。

それこそオリジナルでしょう。

自己流ではありますが、内容のある自己流はいいと思っています。

30.7.22奥多摩へ山登り。リュウ

 




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