はん助奮闘記

こだわりの発掘

手彫りの二面性

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職人が文字を書く(創る)

手彫り印鑑最大の価値はそこにあります。

篆刻(印刻も同一)には、基本とされる約束事に

字法、章法、刀法の三法があり

字法(篆書という文字を扱うための知識)

章法(印面への配置や構成の方法)は共に

文字を書く(創る)ことです。

仕上げ作業

篆刻では、彫ること即ち仕上げですが、

印刻(印鑑)の場合は、柔らかい石に彫るこはなく

木や角や牙に彫刻するため

仕上げの行程を必要とします。

その行程で、印章(印鑑)の要否が決まると

いっても過言ではありません。

荒彫り作業とは

篆刻では、彫ることが即ち仕上りになりますが、

実用印は、彫るのに2つの作業を要します。

最初の作業を荒彫り(あらぼり)といい

その後の作業を仕上げ(しあげ)といいます。

この荒彫り作業は、本人以外に任せても

よい部分で、昔は、見習いの仕事でした。

昭和の後半には

荒彫りする道具が作られ

見習いの代わりを担っていました。

文字を書く(創る)、仕上げるという

大切な部分は職人がやることで

印鑑の生産性も向上しました。

ここまでが手彫り印鑑の境だと思います。

平成の時代

道具の発達の中で

コンピュータの出現は大きく

道具だけでなく、職人でなければ

できなかった、文字フォントが出来たことで

文字の知識のない誰でもが

ハンコ屋を営むことが可能になりました。

仕上げのない印鑑

文字フォントを使用することで

同型印が作られ

職人がいないので仕上げ作業を省く

現在流通されている印鑑は

大半がそのようなものでしょう。

職人の彫る印鑑は少なくなってきています。

仕上げ作業の能力

優れた文字デザインができること

優れた仕上げ作業ができることです。

優れた仕上げ作業ができない者に

優れた文字デザインはできないと

言い換えることもできます。

一朝一夕にできない能力なのです。

手彫りの二面性

道具を使わず荒彫りをする場合

効率的な文字を扱うことが求められ

より直線的な文字を彫ることが多くなります。

道具を使って荒彫りをする場合

使用する道具によっても変わりますが、

より曲線的な線も扱えるようになります。

モラルの欠如

職人であっても、素人であっても

販売優先では、大切な部分が削られ

印章文化の信用も危ういと思います。

普段の努力を続け仕上げる能力を磨き

フォント文字に負けない印鑑を彫る

職人が増えて欲しいものです。

アスファルトが熱いので、靴を履いて散歩の

看板犬のリュウです。




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